ファスティングの効果

 5日前まで、5日間の酵素ファスティング(断食)をしていた。ファスティング自体の経験は4回目(3日間が2回、5日間が2回)だった。そこで、これまでや今回のファスティングで感じた、ファスティングの効果を、まとめてみたいと思う。あくまで僕の主観であるし、個人差もあると思うのでその辺はご了承願いたい。

効果① 消化吸収力が上がる

 これは毎回感じることだが、ファスティングで胃腸が休まることにより、消化吸収力が上がる。つまり食後のムカつきや胃もたれはしにくくなり、胃腸の調子が良くなる。この効果により、ファスティング後は、僕のような太れない超痩せ形の人間でも、増量しやすくなる。また筋肉もつきやすくなるようだ。実際ちゃんとした酵素ファスティングは、体調やパフォーマンスを高めたり、余分な脂肪を落としたりしたいアスリートが結構実践している。ちなみに付随する効果として、胃腸が整うことから、肌が綺麗になるといったものも挙げられる。

効果② 便通が良くなる

 これは①の効果とも関連することだが、胃腸の能力が上がることで便通が良くなる。僕のように過敏性腸症候群やSIBO(腸内細菌異常増殖症候群)を患っている?ような、胃腸が弱かったり特殊な状態にある人間でも効果を感じられるのではないかと考えている。ただ過敏税腸症候群には、程度や下痢型~便秘型まで症状に差があり、腸内が酸性に傾いている性質という特異な状態にある。こういった状態を変えられるのか、もしくは変えることは難しいのか、それらの変化が便通に関係しているのかなど、様々なことを考えなければならないため、一概に効果があるということはできない。しかし、僕自身の体験をいうならば、ファスティングの回数が増えるごとに、便通の改善を確かに感じている。以前ファスティング後に若干便秘になったこともあったが、(その後改善)今回はファスティング後も便通は良い。また、酵素ファスティングでは、回復食1発目の“スッキリ大根”で普段腸にて再利用されている胆汁を排出し新しくするため、腸の力は上がると思われる。つまり便通の改善の一助になるのではないだろうか。また便通に関しては、ファスティングのみでなく、その後の食事にもかなり左右される。僕は過剰にならない程度に発酵食品や繊維のものを摂取するようにしており、これが便通の改善に役立っていることを実感している。

効果③ 胃が小さくなる

 肉体面の効果を考えると、どれも胃腸に関係することになるが、胃が小さくなるのは確かだろう。胃も筋肉でできているため、普段から大食している人は筋肉が伸びてしまったり、大きくなってしまったりする。ファスティングで一定期間食べずに胃を休めることで、胃を小さくすることができる。これは実際ファスティング後に身を持って実感することになる。僕は回復食3日目で、少し多目に食べたため一日で2.8kgも増量してしまったが、以前からするとそれほど多い量でなくとも、ファスティング後は苦しくなる。ファスティング直後は量を食べれず、食事の途中また直後に苦しくなってくる。また以前より少ない量で満腹になる。消化吸収能力が上がっているため、少量でもバテたりすぐにお腹が減ったりすることはなくなる。普段食べ過ぎて困っている人も、一度ファスティングをすることでその後の食事量をコントールすることができるかもしれない。

効果④ 味覚が良くなる

 これは今回のファスティングでは特に感じた。僕の中では、そこまでの効果と思っていないが、確かに味覚の改善は感じている。例えば回復食1発目の、“スッキリ大根”を食べた際など、昆布と大根しか入っていないにも関わらず、普段より味に奥行を感じ、とても美味しく感じた。まあ、久々の食事だからということもあるかもしれないが・・・(笑)。しかし味覚が良くなるということは、悪いものを食べた際にも敏感に反応するようになる。僕は普段から悪いもの(特にトランス脂肪やアミノ酸系調味料、香料はなどは論外)はほとんど摂らないが、ファスティング後は特に市販の添加物にまみれた食事は受け付けなくなる。

 さて、これまでは僕の実体験から感じた効果を述べた。ここで、一般的にいわれている効果について少し考察したい。まず睡眠時間が減るということに関して。

 睡眠時間が減ることに関しては、正直実感はなかった。むしろ増えた時もあった。普段の生活でかなり小食を心がけていた時期は、睡眠時間が4~5時間で済む時があったなので、消化にかなりのエネルギーを使うことを考えると、食べないファスティング中や、胃腸の能力が上がったり、小食になったりしたファスティング後に、睡眠時間が減ることは納得できる。しかし以前も、今回のファスティングでも、睡眠時間が減ることはなかった。睡眠時間に関しては、精神的な面も大きいのではないかと個人的な仮説を立てている。これは交感神経、副交感神経の作用とも関係するだろう。僕が4~5時間の短眠になっていた時期は、毎日夢中になって取り組んでいることがあり、わくわくして起き、寝るのも惜しいような状態だった。逆に精神的に疲れて、いつまでも寝ていたいような気持ちの時は、睡眠時間も伸びている。食事量や胃腸の状態は関係するだろうが、主因にはならないのではないだろうか。

 次に、免疫力が上がる(風邪などを引きにくくなる)ことに関しては、個人的にはよく分からないといった回答になる。というのも、僕は元々健康に気を使っており風邪は全くといっていいほど引かないからだ。ただ、たまに喉の痛みなどを少し感じた際は、身体を温めることはもちろんのこと、小食や断食をしているため、肯定できるかもしれない。食べることはやはりとてもエネルギーを使う行為なので、ビタミンやミネラル、また最低限の栄養を摂ったら食べないことが一番の療養になると信じている。ファスティングにより風邪や何かの病気が治った、とか慢性病が治ったといった華やかな体験があると良いのだが。ただ実は、決定的ではないが、花粉症の症状がかなり和らいだり、アレルギー性の症状が緩和したりと、免疫力が上がったことの証左になるようなことは起きている。これは食生活も普段から改善するようになってからの話で、ファスティングのみの効果ということはできない。今後ファスティングをすることで、完治できれば確信を持って書くことができる。

 

 最後に余談を付け加えておきたい。まず、かなり痩せている僕からすると、嬉しくないし効果とも思っていないが、ファスティングで痩せることは間違いない。それも筋肉を落とさず脂肪だけ落ちるため、綺麗に痩せたい人にはおすすめだ。

 そして、精神的な話になるが、ファスティングによって“食”の捉え方が変わることもある。やはり食べないことによって、“食”を見直し、考える契機になるだろう。より食べられることに感謝するようになるし、現代がいかに“食”をないがしろにしているか考えるようになるかもしれない。こういったことは、目に見えた効果や科学的な根拠を越えて、重要なことだと個人的には思う。様々な宗教に断食という概念があることも、納得できる。ファスティングは現代人にとっては、是非行うべき行事といえるかもしれない。

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