千歳市のオーガニックランチ、「花笑み」さんでお食事

北海道に来て二日目になります。本日は祖母と、祖母の知り合いの人たちと支笏湖に行き、その後祖母の料理教室の生徒さんでもあった方が開かれている紹介制のレストランでランチを頂きました。この記事では主にそのランチのことについて書きたいと思います。

曇りの支笏湖も綺麗でした。

ランチを頂いたのは北海道千歳市、新千歳空港から車で15分という立地にある「花笑み」さんという紹介制のレストランです。

花笑みカフェ hanaemi cafe – 北海道千歳市の自家焙煎コーヒーが楽しめる予約制カフェ&焼き菓子ショップ
↑花笑みさんのホームページです。
https://www.facebook.com/profile.php?id=100057770486690

前の記事で簡単に書いたように、祖母は料理人であり、平安時代から続く「四條流庖丁道」という皇室とも関わりのある日本料理の流儀の師範です。

「花笑み」さんのシェフの方は、祖母の弟子として修行していたようです。そんな祖母の考えを受け継いだこともあってか、「花笑み」さんも食材から調理法、味付け、器、盛り付けにまでこだわられていました。祖母と祖母の友人の方々と食事を頂きながら、調理法や食材について色々なお話を伺うことができました。

花笑みさんのテーブル。紹介制で一組ずつお客さんが来られるようで、テーブルは一つだけです。レストランはご自宅でもあるようですが、生活感を覚えないほど物も最小限にされており、シンプルかつクリアで、広々とした空間でした。お店があるのは空港近くの新しい住宅街の中で、道中、お店の近くに至るまで大きな工場や会社があったり、貨物が置いてあったりして、本当にこの先に店があるのか?と思いました^^;

この日は僕たちの貸し切りのようで、コースメニューを頂きました。写真を撮らせて頂いたので、こちらで紹介させて頂きたいと思います。

コースメニュー表には木の葉をかたどったスタンプが押してあり、僕はイチョウのスタンプでした。それぞれ木の葉は異なっていました。

白和えは口どけが素晴らしく、食感がとても柔らかかったです。祖母曰く、馬の毛で裏ごしすると柔らかくなるとか。

ホタテと野菜のジュレ。ジュレは一番出汁でしょうか、とても香りも高く美味しかったです。冷やしてさっぱりしており、この季節に最高です。

ひじきの煮物。大豆とニンジンとよく合いますね。器にもご注目ください。めでたい気分になるでしょう。

メインディッシュの鶏のオーロラソースがけ。鶏の胸肉がここまで柔らかく調理できるとは驚きました。また、ニンジンなど色々入っているのでしょうか、オーロラソースは甘味と酸味があり、お肉をより食べやすく引き立てています。このお皿もガラスの模様、デザインがとてもおしゃれですね。

こっくりなす。甘辛く柔らかいナスが絶品でした。こちら、元々祖母の得意料理の「ねんねなす」という料理を、シェフの方ご自身流にアレンジされているとか。「ねんねなす」は祖母が祖母の母親から教わった料理のようです。祖母は自分の母親のことを「ねんね」と呼んでいたようで、その母親から教わった料理ということで、「ねんねなす」という名前になったようです。シェフの方は自分のお母さんに習ったわけではないため、名前を変えられてご自分流にされたようです。上に乗っている白髪ねぎ、ここまで細く切るのは難しく、それだけの心遣いが伺えます。そしてこの細さだからこそ、触感がシャキシャキありつつもナスを邪魔せずに、良いアクセントになっていました。

だしまき玉子。案外甘さ控え目で出汁がしっかり効いています。甘さ控え目の玉子と対照的に、付け合わせのじゃこは少し甘目で、細かく切られた生姜と良くマッチしていました。葉っぱ形に切られたニンジンは爽やかな酸味があり、甘目のじゃこ、出汁の効いた卵と良く合いました。付け合わせ、食べ合わせで料理の全体の味わい方も変わってくるのだなと思いました。

ご飯・お吸い地。ご飯は無農薬のふっくりんこ。お吸い地は、とにかく出汁が効いていました。鰹の一番出汁の上品な奥ゆかしい味で、何というか「味わいたい」という思いが強く働きました。それだけ奥ゆかしく上品でありつつ、複雑で味わい深く、かと言って純粋であり、澄んだ味でした。

デザート・ドリンク。ドリンクは氷で一滴ずつ抽出したという自家焙煎のアイスコーヒー。香りが強く、なんというか深くて美味しかったです。そしてなんといってもこのプリン。平飼いで育てられた卵のようで、口どけも最高でとても美味しかったです。これまで食べたプリンの中で、一番美味しいと感じました。平飼いで鶏を育てている方も、恐らくとてもこだわりをお持ちでしょうし、その最高の食材を使って料理を提供しようという作り手の方の心を感じますね。

平飼いとは…鶏を養鶏舎や外の地面で自由に歩かせて飼っている状態のことを言うようです。「え?それが普通では?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、一般的にスーパーなどで売られている安い卵は、まず平飼いではなく、ケージ飼いで育てられていると思って間違いないようです。画像を検索すれば色々出てくると思いますが、ケージの中に鶏を何匹もすし詰め状態にして入れて飼っている場合もあるようで、衛生的にも健康的にも最悪なようです。なんでも、平飼いの鶏の寿命は10年ほどなのに対し、ケージ飼いの鶏はたった2年ほどで死んでしまうという話も聞いたことがあります。あげている飼料も、安い外国産の遺伝子組み換えの穀物である場合も多いとか。

一緒に来られている方々とも、平飼いの卵の貴重さ、平飼いでないケージ飼いの鶏の環境の悪さ、危険さなどを話していました。残念ですが、消費者が目を光らせていないと、私たちの食環境がますます悪化していくように思えます。

ともあれ、食の安全や自然な食材の味を求めている料理人、生産者、消費者もたくさんいます。僕たちが自分たちの後の世代にも、どんな環境、遺伝子を残していきたいのかということも問われている気がします。そんなことを垣間見ることができる良い時間でした。機会があれば、花笑みさんのお食事を召し上がってください。特にプリンはネットで販売されていることもあるようなので、一度は召し上がって頂きたく思います。それでは皆さん、またお目にかかりましょう!^^

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